高山盆地の霧
秋の高山祭が行われる頃は、学校の体育祭(最近は体育大会っていうみたいですね)とか
文化祭のシーズンでもあります。朝、学校へ通う頃には高山の市街地は深い霧の中。
しかしこんな日は、9時から10時頃には必ず目の覚めるような好天に恵まれます。
これは「盆地霧」と呼ばれるもので、内陸部の盆地に起きる気象現象です。
必ずしも飛騨だけのものではなく、近くは岐阜県恵那地方、国内では北海道の富良野や
京都府の丹波篠山、熊本の阿蘇などでも同様に発生します。
発生するのは秋に多く、好天で季節性高気圧が張り出しているような条件の時に多く見られます。
この盆地霧については飛騨の中学校や高校の地学部などでの調査研究がなされていますが
今回は
飛騨地学研究会さんの写真をお借りいたしました。
この盆地霧、発生する標高がほぼ決まっていて、高山盆地(海抜540-570m程度)はスッポリと
霧に覆われてしまいますが、950-1000m程度が雲の上限となり、飛騨の1000mクラスの山へ登ると
見事な雲海と快晴の北アルプスや西の白山山塊とのコントラストを見ることが出来、
風景写真のまたとない題材となります。
古川の安峰山(1058m)や猪臥山(1519m)、高山の源氏ヶ岳(1143m)や丹生川の十二ヶ岳(1327m)
など、楽に登れてこの盆地霧を眺める格好のビュースポットが盆地の周辺にはいくつかあります。
この秋、朝にこういった山へ登ってみるのも楽しいかもしれませんよ。