2008年06月02日
下界への道?(これもロード 第二章)
高山からは東西南北、四方へ他地域への道路が伸びていますが、30年-40年ほど前までは
車の通行でさえ注意を要するような道ばかりでした。国道41号線の数河峠越えができたのが
約40年前、それまでは神原峠が本道で、ここも今では道路改良が進みましたが、当時は
バスが来るとすれ違いさえ出来ないような九十九折りの道でした。高山より南側も、
1967年に起きた飛騨川バス転落事故の後、路線改良が進んだのです。ましてや158号線や
156号線は、国道とは名ばかりの道が続いていたものです。
これは、飛騨が山ばかりの国だということだけではなく、東西南北に出たいのに
飛騨の地形は「西南<>東北方向」に沿った断層線が発達しているため、山や河の向きが
これに影響を受けており、道が必然的にいくつもの谷や峠を超えなければならないように
なってしまうことも、見落とされがちですが大きな原因の一つです。
例えば、高山の市街地を出るとき・・・南へは宮峠を越えねばなりません。ここは江戸時代以前には
位山峠(西側)か美女峠(東側)が主要道路でした。東、西へ行く時も必ず峠を越えます。
唯一、宮川が流れていく北側は峠を越えませんが、断層のために蛇行している川の影響で
崖のような場所を通ったり、直線には進めなかったり・・・という場所の連続です。
今回のバイパスは、現41号線が川に迫る「保木」地区や、川が蛇行して、それに連れて道路も
遠回りしながらついている「三川」地区をショートカットしていくバイパスです。「保木」「三川」地区は
道路を拡幅しようとすると大規模に山を削らねばならず、結果道路の高速化が図れないままで
飛騨では珍しく、ピーク時には渋滞の発生する地域で、また冬季路面凍結も怖い場所でした。
公共土木事業や道路工事について、昨今世間の目は大変厳しいのですが、
こと飛騨においては、まだまだ多くの道路改良が必要なのです。
工事概要は、こちら。
あとは、高山-宮バイパスと宮峠トンネルが出来れば、随分違いますよね。
【岐阜】高山国道高山国府トンネル第4四半期発注へ(5/30)
国土交通省高山国道事務所は、国道41号高山国府バイパス2工区内の「高山国府トンネル高山工区」の工事を第4四半期に発注する。
高山国府バイパス2工区は高山市上切町から同市国府町金桶までの総延長約4200㍍、幅員8・5㍍の道路で、うち延長約3250㍍がトンネル。現在、国府側から掘削を行っており、今回は高山側の本坑と避難坑の掘削・築造工事を発注する。
工事概要は本坑が延長1630㍍、幅員8・5㍍。工法はNATM。避難坑が延長1612㍍、幅員4・7㍍。工法はNATM(レール方式)。施工場所は高山市上切町。
設計はトンネル本体を建設技術センター(東京都千代田区)と日本技術開発名古屋支社(名古屋市中村区)、避難坑を日本技術開発名古屋支社、設備関係をセントラルコンサルタント中部支社(名古屋市中区)がそれぞれ担当した。
同バイパスの整備によって、国道41号などの通勤時間帯の渋滞が軽減されるほか、災害時の代替えルートが少ない高山市と飛騨市間のライフラインの確保が見込まれる。1工区については供用を開始している。
(2008/5/30)建設業界ニュース
#私は仕事も実家も、土木建設業界とはまったく関係ありませ~ん(笑
Posted by まこちん。 at 16:01│Comments(1)
│飛騨のニュースから
この記事へのコメント
このバイパスが出来ると、
「国八食堂」へ行く人が、ちょっとは減るのかな?
・・・いや、減らないですね。
「国八食堂」へ行く人が、ちょっとは減るのかな?
・・・いや、減らないですね。
Posted by まこちん. at 2008年06月16日 15:18