言ってることの大筋は間違いありません。やってることも間違いありません。
しかし気になったのが
「仕入れ値からすると1本500円はする。」
おいおい、市役所の方 ちょっとそれは言い過ぎでは?
こちらの通販サイトは(画像もこちらからお借りいたしました。何か不備がある場合は管理人へご連絡下さい)
ちゃんと「飛騨牛とは?」とかについての説明がされているので、販売製造元JAひだということもあり
信頼できるかな、と思いリンクしてみますが(あくまで個人的な感想ですので念のため)
一本あたり35g、と明記されています。市販されている串焼きも、この程度の大きさでしょう。
とすると、串代を計算に入れたとしても、仕入値が500円だと仮定してみた場合
肉の価格が100グラム1400円くらいする勘定になりますね。
高山市内のスーパーなんかで売っている(最終流通の小売価格の)飛騨牛でも、この価格なら
相当なクラスのものじゃないかと思います・・・?表記はA5かA4ですよね、間違いなく。
しかもこれは小売価格、町の業者さんがスーパーで買ってきて串焼きを作ってるわけじゃない。
それなりの業者さんから卸価格で購入するので、卸値は当然もっと安いはずですよね。
この記事を見た人の頭にインプットされるのは
「一本500円以下の串焼きはたぶん偽物」。
ちゃんとした飛騨牛(3等級でも全く問題ありません)を仕入れて、400円くらいで売っているような
真面目な業者さんに迷惑がかからないよう祈るばかりです。上のリンクのショップも、送料を
差し引いたら一本500円以下の計算ですが?
#ま、さすがに200円では、良くても「飛騨牛」を名乗れない「飛騨産の牛肉」を使わないと
利益が出ないとは思いますが・・・
(注意:「利益が出ない」のと「飛騨牛でない肉を使っている」こととは別問題です!お間違えなく)
市内のお店にはちゃんと「飛騨和牛使用」(これだと「飛騨牛」とは別物になる。飛騨産の和牛肉を
使っていれば全く問題ない)としている処なんかもありますがね。
#そもそも串焼きに、サシの入りまくったカルビとかを使って本当に美味いと思う?・・・
という疑問はさておき。噛むと味の出る、油のたれにくいモモやロースのほうがずっと良いと思います。
観光客の皆さんも、「飛騨牛の串焼きって、そういうもんなんだ」と理解を深めてもらえるといいですね。
また、外国産肉を使うような悪徳業者はDNA検査してでも排除すべし!
岐阜 高山市産業振興基本条例
官民で信頼向上
大勢の観光客でにぎわう高山市の古い町並み。飛騨高山ブランドをどう守るのかが官民の課題
高山市は、豊かな地域資源を生かして産業振興を目指す「市産業振興基本条例」を6月に制定した。市内の自然、町並み、歴史、文化などを飛騨高山ブランドとし、事業者や産業振興団体、市民、市が協働で信頼向上、イメージアップに取り組むことを定めている。消費者の食の安全・安心に対する関心の高まりや地域間競争の激化などが、その目的の背景にある。
「飛騨牛偽装」が発端
条例は、市の産業基盤の安定と強化、地域の伝統文化の伝承などを通して地域経済を活性化させることを目的にした理念条例だ。
市では、飛騨牛や地元農産物、古い町並み、飛騨高山の匠(たくみ)の技、高山祭、北アルプス、温泉郷などの地域資源を飛騨高山ブランドとして、官民一体でこれまで以上に全国にPRしていく方針という。今後は、ブランドのイメージを向上させる施策を実施するとともに、各事業者の取り組みを積極的に支援する。
条例制定の取り組みは、昨年の飛騨牛偽装事件が発端となった。今年3月上旬には、飛騨牛に絡んだ匿名の投書が高山市役所に届いた。市内の店舗や露店で販売されている「飛騨牛の串焼き」が「飛騨牛とは別の牛肉が使われているのではないか」という内容だった。驚いた市では、実態調査に乗り出すとともに、市商工観光部の片岡吉則部長名で商工会議所や商工会、飲食業関係者に“本物”を提供するよう通達した。
市によると、安価な飛騨牛の串焼きについては、「仕入れ値からすると1本500円はする。1本200円程度なら採算が合わないはず」と目を光らせる。片岡部長は「飛騨牛のブランド、信用を勝ち取るまでには長い時間がかかっている。一部業者の不心得によりブランドが傷ついたら心外」と話す。
ブランドイメージは、一度でも損なうと取り戻すのは容易ではない。特に観光地として定着している高山は影響を受けやすい。市は、条例の意義や産業振興施策などに対する市民の理解を深め、積極的な協力を呼びかけることが必要だ。
(
2009年7月18日 読売新聞)